2012年07月04日

楽園幻想

その林檎に手を出してはならない







楽園はいつだって そこに居る時には
此処が楽園だとは気付かない

もっと欲しがって 手を伸ばし続けて
禁断の果実に触れて追い出されて初めて
それまでの日々が幸せだったと解るのが定石




いつだってそうだ 僕は
足るを知らず欲望を抑えられず
何度も楽園を追われて 此処に辿り着いた




ミューズは奏でる
心揺らす音色を
美しい指先で
その絃を弾いては
僕の心を優しく撫でてゆく音色を




手を伸ばせば 届く距離
けれども 触れれば
それはさよならのサインになるのを知っている
哀しいけれど 哀しいけれど





いつか命は尽きるのだから
せめて今は 思うとおりに
…いや それをできるには
抱えているものが多すぎる







夢みても 焦がれても
叶えてはならない想い
ぐっと心の中に留めて
それでも瞳では追っている






この楽園は 壊せない
僕の我慢で秩序が保っていけるなら
ほんとうの気持ちは、ぐっと抱えて
笑顔で 君に幸あれと祝福をしよう







だから
その林檎に 手を出してはならない
posted by やすえ at 00:58 | Comment(0) | TrackBack(0) |